のな次郎の「専業主夫はじめました」

心のバランスを崩したのを期に主夫になった29歳アラサー男(無職)の奮闘記

専業主夫という選択肢について

先日、世界仰天ニュースパワハラ特集をやっていました。

パワハラを受け、心身を壊して自ら命を絶った人の話を見ました。

私の境遇と結構似ていて、改めて自分について考えることがあったので、

今日は、今の現状や「主夫」ということを含め、

「私」について書こうかと思います。

 

消去法的選択

私は今、専業主夫です。

定職に着かず、毎日家にいて掃除機をかけたり、洗濯したり、

料理をしたり、嫁の弁当を作ったりして過ごしています。

 

望んで専業主夫になったわけではい

今でこそ、毎日楽しく主夫してますが、

私は、望んで「専業主婦」になったわけではありません。

当時の私は、心を壊し、最初の仕事を辞めて、次の会社でもうまくいかず、

次の就職先を探すことも恐怖でしかありませんでした。

その時の私にとって、家で家事をこなし、嫁のサポートをするしか、

選択肢がなかったのです。

ただ、「専業主夫」という選択肢を作ってくれた嫁には、

本当に感謝しています。

私が今生きているのは、紛れもなく嫁のおかげです。

 

金銭的問題

とはいえ、収入は二人で働いていたときに比べ、

キッチリ半分になりました。

2人で働いていたときには、我が家の世帯年収は800万円ありました。

それが半分の400万円になったわけです。

今は、私が在宅ワーク的なものを始めたため、

2人分の食費位は私が稼げるようになりました。

でもまだパートをされている主婦の方の収入にも達していません。

二人で働いていた時は、夏、冬のセールでは必ずブランド物を買い、

それでも年間100万円程度の貯金が出来る生活をしていました。

そんな生活から、「なんとか生きていける」レベルの生活になったのです。

ブランドものなんてとんでもない、貯金できる額もガクっと減りました。

 

あれ?問題そんなにないかも

ですが、私たちの幸福度に大きな変化があったか?

と問われると、さほどないように感じます。

買えなくなったことで、ブランドものへの興味もなくなりましたし、

貯金だって別にしなくったって今すぐ支障が出るわけではないのです。

外食も減りましたが、それは別に苦痛ではありません。

むしろ、家にいる時間が増え(外出するとお金がかかっちゃうし)、

「家でも楽しく過ごそう!」という感じになりました。

以前は、

「暇だよー、どっか行こー。」

みたいな発言を週末中1回は口にしていたように思います。

こういう時って、結局どこに出かけても大体楽しくなかったりするものです。

しかし今は

「さて、ご飯食べたし、地球を防衛しに行きますか」

と言いながら2人でゲーム機を取り出したりしています。

そんな週末が、実はすごい楽しいことに気づきました。

(働いているときに気づいていれば、今頃マンション買えてたかも・笑)

 

じゃあ、ずっと主夫で居続けるのか?

とはいえ、私はもともと仕事が大好きでした。

最初の会社にいたときも、

パワハラを受けるまでは

「この仕事が天職だ!!」「早く仕事行きたい!!」

等と平気で言っていました。

明日が来るのが楽しみで、

明日の仕事にワクワクして寝れなくなったこともあります。

今も、またそんな仕事がしたい、と実は思っています。

ただ、そんな仕事ができる自信は今はありません。

2度も失敗しているが故に、

「働きに出る」ということに底知れぬ恐怖を感じます。

 

腰掛け専業主夫

私は自分のことを

「腰掛け専業主夫

と思っています。

以前の日本社会で見られた「腰掛けOL」の主夫verです。

「腰掛けOL」が、結婚して家庭に入るまで会社に腰掛けてるのに対し、

「腰掛け主夫」は仕事ができるようになるまで、

「主夫」として家庭に腰掛けるのです。

 

そんな生き方も悪くない?

以前の私は

「人間は働いてナンボ」

「定年退職した翌日にバタンと倒れてそのまま死にたい」

とか思ってました。

終身雇用制度に乗っかり、65歳まで働いて、働けなくなったら死ぬ。

なんて生き方がいいと思っていました。

仕事をしていなければ、社会に参加していなければ、誰かに仕事で頼られていなければ、私には何の価値もない。

という、一風変わった価値観の持ち主でした。

だから、「専業主夫」になるなんてまるで考えてもいませんでした。

しかし、働けなくなってみて、

「そうか、そんな肩肘張って生きなくてもいい」

ということに気づきました。

 

会社辞めたら人生終了?

一度社会からドロップアウトしたら人生終了

そんな風に考えている人が今の日本には大勢います。

たしかに、私みたいなのが就職できる所なんてそうそうないと思いますし、

たとえあっても、誰でもいいから人員が欲しいブラック企業だったりでしょう。

 

でも、それでも人生は終了ではありません。

「働くしか存在価値がないと思ってる自分」が終了するだけです。

私みたいに、会社を辞めても何とかなっている人がいます。

いや、ほとんどの人が、実はなんとかなるんじゃないかと思っています。

ガチガチの価値観に縛られて生きているから、

「会社をやめたら終わりだ」とか

「一生フリーターでいる位なら死んだ方がいい」

なんて考えに至るんです。以前の私がそうだったように。

 

そんな生き方も悪くない!

今、私毎日が楽しいんです。

専業主夫」に腰掛けながら次のチャンスを虎視眈々と狙っている毎日が。

専業主夫」として、全力で嫁のサポートをしている毎日が。

もちろん不安はありますが、体調を崩してまで会社に行っていたころより、

ずっと幸せです。

希望され捨てなければ、きっと道は開けると信じています。

 

いつか、また、

「明日会社行くのが楽しみ過ぎる!」

と思える日まで、

専業主夫」という仕事を全力で頑張るんです。

人生を終了させないでいたいと思っています。